インタビュアー
: 堀 史昌
7月中旬に、フランスのマルチプレイヤーCyril M.のメール・インタビューを行った。フェイスブックを通じてCyril M.とコンタクトを取ったのだが、その時にニューアルバム「Vertiges」のフリーダウンロード・コードを私にくれた。私は即座にアルバムを聴いて、彼に感想を伝えた。このインタビューは彼とのチャットのやりとりから始まる。
―ニューアルバムは静と動のコントラストが見事ですね。あなたの音楽からは日本的なセンスが感じられるんだ。あなたは多くの日本の音楽、特に灰野敬二を聴いているな、と思ったよ。
Cyril:アルバムを気に入ってくれてとてもうれしく思うよ。確かに灰野敬二はたくさん聴いている。でも自分が最も恐れているのは、彼の物真似をやっているように聴こえてしまうことさ。今回のアルバムでは彼の影響から少し離れたことに挑戦したんだ。他にも大友良英、河端一をよく聴いている。最近では杉本拓もね。僕のYoutubeチャンネルであなたも見たかもしれないけれど、最近エレクトロ・アコースティックギターを使った新しい方向性にトライしている。でも、自分の音が誰に好まれようが、僕は自分のオーディエンスに向かってやっていることに誠実でいようと細心の注意を払っている。それが僕にとって最も重要なことだよ。
―いつから日本の音楽を聴くようになったんだい?またどのように日本の音楽を知るようになったのかな?
Cyril:僕が日本の音楽を聴くようになったのは15歳位のときだね。全てはSunn O)))のビデオを見つけた時から始まった。同じ日にそのビデオから不失者にたどり着いたんだ。(筆者注:不失者に対する)最初の僕のリアクションは笑ったことだったのを覚えているよ。Sunn O)))や不失者のようなの音楽のどこに重点が置かれているのかが分からなかったんだ。でも、だんだんとそういう音楽を聴く必要性を感じるようになってきた。彼らに魅了されるようになってから、時にもっと激しい音を出すMerzbowやMasonnaを見つけた。彼らはどこにもない日本だけの音楽だと思ったね。それから数年後、ジャックスや裸のラリーズを発見した。最近になって、雅楽のような伝統音楽を聴くようになっている。それから秋山徹次、中村としまる、Sachiko.Mのような音響もたっぷりとね。インターネットが発達した世代に生まれてとてもラッキーだと思っているよ。もしインターネットが発達していなかったら、日本の音楽を聴く機会がなかったのは間違いないからね。
―あなたのフェイバリットの音楽をFacebookを通じて知ったんだけど、サイケデリック・ロック、ブラックメタル、ドゥームメタル、フリージャズ、クラシック、ブルース、テクノ、音響など様々なジャン
ルの音楽を聴いてますね。私の趣味とよく似ているのでシンパシーを感じたね。ところで、どうしてあなたはその中でも特に日本の音楽にハマるようになったのかな?他の音楽からは得られない、特別な感情を日本の音楽に抱くことはある?
Cyril:自分の音楽の趣味に似ていると感じてくれたことをうれしく思うよ。あなたもバンドの名前だけでジャンルが分かるくらいに、たくさんの音楽を知っているんだろうね!日本のミュージシャンは純粋な美的感覚を持っていて、自分たちの演奏に集中することに長けていると思っている。例えばアメリカやノイズは政治に深く関連していて、それを心地良いものとは思えないんだ。僕が間違っているのかもしれない、でも日本の音楽には同じような感情を抱くことはない。仮に政治的な事が新たな音楽のスタート地点になることがあったとしても、レコードやステージの大半には現れてこない程度のものだ。僕の考えでは、リスナーにメッセージを伝えるために自分の音楽を使うのはとても不誠実なことなんだ。でも、それは何かを提供してはいけないと言っているわけではない。ジャンルに関わらず最高の音楽というものは、オーディエンスとミュージシャンを包み込む大音響の中でエゴが溶解しまうような、自我をなくす方法を見出している。日本の音楽だと、そういった音楽を見い出しやすいんだ。
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日本のノイズ・ミュージシャンの多くは純粋なノイズや音の響きを追求する傾向にあるのは確かだね。彼らは政治的なメッセージを自分の音楽に反映させようとはしない。あなたは特に灰野敬二にインスパイアされているように感じるけど、彼のライブでのパフォーマンスを見たことはある?もし見たことがあれば、どのように感じたかな?今夜、彼は日本で行われているFreedommuneというフェスティバルでライブをするんだ。このサイトから実況中継でライブを見ることができる。
Cyril:トライしてみるけど、もしかしたら見れないかもしれない。自分の住んでいるアパートのインターネットの接続がとても遅いんだ。とにかく、ありがとう!約1年前にリヨンの近くで彼とダンサー/舞
踏家の後山阿南とのライブを何とか見ることが出来たんだけど、ビデオよりも良かったよ。彼はフランスではあまり演奏をしないから、思わぬチャンスと言えるものだった。でも、演奏機会が少ないにも関わらず、シリアスなファンがフランスにはいるよ。このような類の音楽のライブを体験するのは始めてだったから、本当に打ちのめされたよ。あと、彼と阿南の関係には感化されたよ。彼らはお互いに姿を見ることもなくパフォーマンスしていたからね。灰野は僕が日本の音楽で最も好んでいる側面を体現していると思っているんだ。つまり、彼は動作に神経を集中させているんだ。重要なのは単にステージで突飛な動きをすることではない。それはクールに見えるかもしれないけど、重要なのは感情を暴発させるのに十分な緊張があるかどうかだ。それと、適切な音に対して適切な動きを選択することさ。彼は大音響の力によって自分の身体が押された時も、自分が何をしているか完全に熟知していた。彼は単純な知性の持ち主ではないんだ。吉田達也や河端一といったミュージシャンは同じ力を持っているように思えるよ。彼らのことをすごくリスペクトしている最大の理由の一つはそこにあるんだ。
―あなたのライブや作品制作に灰野さんのパフォーマンスや作品がどのような影響を与えているのかな?
Cyril:ライブにおける彼のアプローチに影響を受けていることは認めなければいけないね。彼のショウはいつも違っていて、僕が好むのもそういった部分さ。彼は常に違うパフォーマンスをする世界でただ一人の人間というわけではない(大友良英やFred Frithもそうだ)。これらの人から大いなる自由を感じているよ。いつも同じ楽器を使ったり、同じ演奏をしないのはそういった理由からさ。どこで誰と演奏するかによって変わってくるんだ。僕自身もオーディエンスとともに新しい発見をして驚いていたいと思っているんだ。僕は灰野のプレイを見て身体の動きの重要性を認識するようになった。さっきも言ったように、僕は最新アルバムの「Vertiges」で彼の影響から少し外れるようにトライしたんだ。自分を含めて誰も物真似を聴いたり見たいと思う人はいないからね。だから、前のアルバムよりもハーモニーやコードにもっと注意を払うようにしたんだ。
―私も「Vertiges」では以前のアルバムよりも、灰野さんの影響が少なくなっているように感じます。しかし、あなたは弱冠19歳にも関わらず様々な楽器を演奏できるということに驚いたよ。いつ、どのようにして楽器を習得したのかな?
Cyril:11歳
の時に最初のドラムキットを手に入れたんだ。こらえ性がなかったから、先生に演奏を教えてもらうことはできなかった。だから一人でレコードを聴いて音を再現するようにしたんだ。だけど、それが出来る才能が僕にはなかった。バスドラとフロアタムなしの方が簡単にリズムを演奏できるということに気づくのに1ヶ月近くかかったよ。とにかく練習に何時間も費やしたよ。そして徐々にもっと複雑な音楽も演奏できるようになったんだ。Sunn O)))、Neil Youngのサントラ「Dead Man」、そして不失者を聴いた後、エレクトリック・ギターを手に入れる15歳になるまで、自分が演奏できる楽器はドラムだけだった。友達からアドバイスをもらうまでは、ドラムと同じ方法でギターに取り組んでいたんだ。ドラムでは様々なエフェクターを使って、ドラムでは簡単に実現できなかった自分だけのサウンドを創りあげるのに多くの時間を費やしたよ。同じ時期に友達の一人が古いミキシング・ボードをくれたんだ。おそらく彼は僕が録音するのに使うと思ったんだろう。でも、実際に僕が最初にやったのは出力を入力につないでフィードバック演奏をしたことだったんだよ!
さっきも言ったけど、僕は完全に独学で音楽を覚えたわけではない。17歳になって、初めて僕が音楽教師から歌のレッスンを受けたんだ。それで完全に音楽教師に対する考えが変わった。本当に独創的で才能のある人に巡りあうチャンスを得られたからね。彼は僕に別の道を歩むように迫ることはなかったし、起立や呼吸の方法に関して良いアドバイスをしてくれたんだ。彼のことは今でも凄いと思っているよ。今はヴィルールヴァンヌにある公立音楽学校でギターの勉強をしているよ。そこは世界でも最も奇妙な学校の一つに違いないね。例えば、練習室の名前がAphex TwinやFred Frithと
いった有名ミュージシャンの名前が付けられているんだ。そこでワークショップを開いたことがある人たちの名前をね。僕たちはグループでフリー・インプロヴィゼーションを行うこともできる。それを通じて即興演奏を行う時に、他のミュージシャンにもっと注意を払うのに役立っているよ。さらに、今、僕と共演しているヴァイオリニストのAgathe Maxともその学校で出会ったんだ。だから、ここにいることが本当に楽しいよ。
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あなたの家庭環境について知りたいな。なぜなら早い時期から音楽に慣れ親しんでいるようにみえるからね。家族はたくさんのレコードを持っていたの?また、あなたの学校はとても刺激的だね。日本にはそういった公立学校はないよ。フランスは文化に重きを置いているように思う。そして、Agathe Maxは素晴らしいミュージシャンだね。彼女は、Tony Conradを思い起こさせるよ。しかし、彼女の演奏スタイルはもっと激しく、感情的でもある。彼女とのコラボレーションについて教えてくれるかい?あなたはドラムをプレイしているんだよね?
Cyril:不思議に思うかもしれないけど、自分の家にレコードはあまりなくて、今でもそれは変わらない。僕の家にはフランスの歌手Edith Piafのカセット数点、何枚かのポップス、2枚のクラシックのアルバムが何点かしかなかった。だから、本当に少なかったよ。僕の両親は音楽に興味がなかったんだ。だけど僕がやっていることを静かに見守ってくれているよ。彼らの人生にとってはそれほど重要なことではないんだ。実際、僕が一人で音楽を探し始めた理由はそんなところにあるのかもしれない。だからそれが功を奏したといっても差し支えないと思う。家で最初に好きになった曲はチャイコフスキーの「くるみ割り人形」だったことは覚えてる。チェレスタは美しい楽器なのに、とても奇妙な音がするんだ。こんなに素晴らしい学校にいられて、とてもラッキーだと感じている。
日本のアコーディオン奏者A Qui Avec Gabrielにも出会っているよ。彼女もまた、学校から刺激を受けている。フランスにおける文化のあり方は正にその通り。多くの美術館があってアーティストから作品を委託されている(例えばRhys Chatamがパリで300人のギタリストを使ってパフォーマンスをしたことがある)。そしてライブ会場には金銭的な支援が出るんだ。とはいっても、ネガティブな面もあるよ。フランス人は自分達が手にしているものに対して、いら立って満足できないことで知られているからね!Agatheの作品も評価してくれてうれしいよ。あなたは良く音楽を聴いているね。だって、彼女はTony Conradと共演しているんだから。そして、彼女とやる時はドラムを演奏しているというのもその通り。僕たちは彼女が「Dangerous Days」というアルバムをリリースしてからコラボレートを始めた。彼女がライブでドラマーを探していると言ったのでチャンスに乗ったんだ!とても上手くいっているよ。彼女には素晴らしい即興のセンスがあるからね。ところで、ジュネーブで行われた僕達のギグの一つを彼女がアップしているよ。
このギグでは空気感に重点が置かれている、だから僕はとても緊張したよ。でも残りの時間で僕のドラムスタイルはゼウル(筆者注:フランスのグループMagmaが生み出した激しい音楽)やノイズロックのようになっている。だから彼女と演奏するのは本当に自由を感じられるんだ。今、僕らのプランの中心はフランスで小さなツアーをやることさ。
もしかしたら来年は北米でもツアーするかもしれない。もちろん、日本でもやれたら最高だね!そろそろデュオ・アルバムがリリースできればいいなと思っている。おそらくライブでやった僕のギター・プレイも収録されるだろうね。でも、今はイギリスで行われる次のギグに集中しているところさ。Café Otoでのライブを録音してフリーダウンロードでリリースするかもしれない。まだ今は決まってはいないけどね。
―日本であなたのライブが見たいね。フランスは海外のミュージシャンにとっても魅力的な国になっているんじゃないかな?例えばStephen O'Malleyはパリに住んでいるし。それと、あなたの音楽を聴いてからフランスのアバンギャルド/エクスペリメンタルな音楽シーンに関心が湧いて来ました。Jean-Francois
PauvrosやRichard Pinhasといったベテランのミュージシャンは知っているけど、刺激的な若手ミュージシャンやバンドがいたら教えてくれないかな。
Cyril:音楽家にとってフランスが魅力的な国になっているのは確かだよ。O'Malleyや池田亮司、ツジコノリコなんかもパリに住んでいる。不思議に感じるかもしれないけど、自分の国のミュージシャンについてあまり知らないんだ。今、Christine Sehnaoui、Michel Doneda、Jérôme
Noetingerといった年配世代の作品を見つけるようにし始めたばかりなんだ。でも若いミュージシャンで知っているのはErik MとBérangère Maximinぐらいだね。彼らのようなミュージシャンを発見するのにいいコンピは「Veterans Of The French Underground Meets La Jeune Garde」だと思う。
―あなたのような若い世代が登場してきたので、フランスの実験的音楽シーンも若返っているのかと思ったんだ。それはそうと、何日か前にFreedommuneでの灰野敬二のライブがアップロードされたよ。彼は日本語だけで歌っているけど、それに関してはどう思う?彼の詞に関心はあるかい?
Cyril:リンクありがとう!記憶が確かなら、灰野は新しいことをやるためには英語のシンガーの発声を真似するのはやめて、日本語で歌うしかなかったと言っていたことがある。ある種の挑戦だと思う。でも、彼にとっては自然なことにも思える。だから、気にならないよ。彼は完全に自分自身を自分の芸術に捧げているからね。数週間前に19世紀のドイツ哲学家ショーペンハウアーの本を読んだんだ。音楽における歌詞の役割についてのパートがあった。彼は僕達がインストゥルメンタルを一般的なコンセプトあるいはアイディアとみなしていて、歌詞はコンセプトを理解する手助けの一つの例だと述べている。簡単に言うと、彼は最良な音楽はインストゥルメンタルで、歌詞や声は音楽を評価する最初のポイントに過ぎないと考えている。この理論は非常に興味深いと思っているよ。僕は音楽は言語を超えうると思っているんだ。誰が聴いているかによって同じサウンドでも全く違うように響くものだ。例えば、数年前の午後に僕はNeil Youngの「Motion Pictures」を聴いていた時のことを思い出すよ。僕の父が部屋に入ってきて冗談半分で僕が落ち込んでいるんじゃないかと聞いてきたんだ。僕にとっては悲しい曲ではなく、心地良い音だったのでとても驚いたよ。僕らは完全には歌詞を理解できなかったので、僕と父は捉え方が違ったんだと思う。これと対照的に、僕はフランス語じゃない言葉の方が泣きそうになることが多い。フランス語は個人的もしくは詩を詠うのにぴったりだ(例えばNoir Desir、Leo
Ferre、Encre辺り)。
でもそれはロックやポップスでは上手くいかないんだ。ポップ・ミュージックは英語とは切り離しにくいものだからね。さっきも言ったように、最も重要なことは、歌手は自分自身の選択に正直である必要があるということだと思う。オーディエンスはいつも気にするものだよ。それが単なるポーズじゃないかってね。
―挑戦というのはその通りで。不失者は英語圏で作られたロックへ挑戦して来たんだ。灰野敬二は音楽家としてのキャリアを歩み始めてから、オリジナルな音楽家になろうとする強い意志を持っている。例えば、彼は日本語で歌うだけでなく、リズムに日本の“間”を持ち込んでいる。海外のリスナーから灰野さんが賞賛される大きな理由の一つにはオリジナリティがあるからではないかと思っているんだけどね。ところで、昨日AĞDAM TOYU-SƏXAVƏT MƏMMƏDOV(注:アゼルバイジャンの音楽家たち)のビデオ をアップしていましたね。あれは素晴らしいし、レアだよね。ああいう音楽はどういう風に見つけているの?
Cyril:全くその通りだと思う。後山阿南と話す機会が一度だけあって、彼女は“間”のコンセプトについて説明してくれたが、正確に理解することは難しかった。フランス語や英語には“間”と同じ言葉がないからね。あなたが言っているビデオはちょっとおかしな方法で見つけたんだ。僕はソビエト製ギターについての情報を探していて、それはとても奇妙な形をしていて興味を惹かれたんだ。ソ連はアメリカ製のモデルと同じギターを許可してこなかったから、ソ連製ギターは見るからにすべて同じような形をしていた。ピックアップは上等だけど、ネックの部分がひどくて、ノートとても小さいからチューニングがずれてしまう。例えば半音の半分ぐらいとかね。僕がビデオを見つけた後、アゼルバイジャンのRəmişと
いう人がこのタイプのギターを弾いていて、ブッ飛ばされたんだ。それから、彼について調べ続けてきたけど、あまり情報がなかった。彼は祖国ではかなり有名なミュージシャンだけど、ソビエトやチェコのギターでこういう音楽をプレイするのはこの人だけというわけではない。とは言え、彼が録音したアルバムを出しているかどうかはわからない。でも、たくさんの彼のビデオがYoutubeにアップされているんだ。
―なるほど、ところでレコードで音楽を聴くことはありますか?私は世界中のレコード人気の再燃について調べています。多くの国のティーンエイジャーがレコードを買うようになってきている。ところで、フランスの文化大臣Aurélie Filippettiが経営難に陥っているレコードストアのためにスマートフォンに1%の課税を導入しようとしているけど、この政策についてどう思う?
Cyril:もちろん聴いてるよ!今年になって、レコードプレイヤーを買ったばかりでコレクションはそんなにないけどね。でも将来的にはもっと手に入れるつもりさ。僕の友達のほとんど全員がレコードで買う事に関心を持っている。これは興味深く思っているよ。彼らはたいがいCDはほとんど買わないのにね。だから、レコードには音質もしくはレトロな可愛さなどの、CDにはない何らかの魅力があるということさ僕のニューアルバムもレコードでリリースしたかった。でも予算が高すぎたね。数年後には実現できるかもしれない。。。
1%
の税に関してははっきりとした意見は持っていないんだ。自分の知る限り、この決定は多くのフランスのヴァージンストアが倒産して、政府が支援しようとしていることに動機付けられているらしい。これとは対照的に、最近のフランスの独立系レコードストアの景気はそれほど悪くないと聞いている。ここ10年か20年で初めて新しいレコードショップがオープンしている。人々がどんどんレコードを買っているからね。でも僕はちょっと違うことを言いたい。大企業を批判することは簡単なことだと分かっている、でも彼らは音楽愛好家達を全く軽視するような態度を見せている。何日か前にUniversalでさえ過去のアルバムをクラウド・ファンディングを通じてレコードで再発するキャンペーンを始めている。これを聞いた時、僕は信じられなかった。でも彼らはかなり真剣で、アルバムに2倍の料金を払うように人々に依頼している。だから僕は1%の税は理論的に独立系レコードストアをサポートするいいアイディアだと思うよ。でも、もし集めたお金を大企業のポケットに直接入れようものなら恥ずべきことだね。
―レコードであなたの音楽を聴ける日を楽しみにしています。インタビューに協力してくれてありがとう!最後の質問です。もし、後1度しか音楽が聴けないとしたら、何の曲を聴く?
Cyril:自分が聴きたい最後の曲は普段聴いていない曲だね。その曲に宿る魔法を台無しにしたくないからさ。シューベルト弦楽四重奏団の第2楽章は、今まで聞いた中で最も美しく、スリルに満ちた曲さ。「Ensemble Villa
Musica」は最も素晴らしい演奏だ。作曲を味わうのにふさわしい、ソフトでスローな曲さ。ここにリンクを貼っておくよ。
Cyril M. Info: Tumblr Facebook Twitter Last.fm YouTube
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